身体が警報を鳴らすとき
それはしばしば突然始まります。心臓が激しく打ち、胸が締めつけられ、手がしびれ、ひとつの考えがすべてに先んじて押し寄せます。今、自分は死ぬ。 まさにこの感覚、身体に何か深刻な異常があるという感覚こそが、パニック発作の核心です。そしてこれこそ、パニック発作を起こした多くの人が、心筋梗塞だと確信して救急外来にたどり着く理由です。
これは大げさでも、弱さの表れでもありません。American Journal of Medicine に掲載された Fleet ら(1996年) の研究では、胸痛で救急外来を受診した患者の約4分の1がパニック障害の基準を満たしており、しかもこのパニックは、救急外来の担当医によって98パーセントの症例で認識されなかったことが示されました。つまり取り違えは双方向に起こります。
この記事は、典型的な違いを理解する助けになります。急性の場面で医師の診察に代わるものではありません。だからこそ、最も重要な原則を冒頭に置きます。
まず最も重要な原則
迷ったら:救急 119 に通報を
心筋梗塞かどうか確信が持てないなら、心筋梗塞として対応してください。心筋梗塞は一刻を争います。救急への通報は、一度足りないよりも、一度多いほうがましです。急性の場面では、いかなるセルフチェックも記事も、119 への通報の代わりにはなりません。
これ以降のすべては、落ち着いた時間のための知識であって、緊急時そのもののためのものではありません。緊急時には、ただひとつの原則が当てはまります。通報すること。
似ている点
取り違えが起こる理由は現実のものです。両者は一連の症状を共有しています。
- 動悸や脈の乱れ
- 胸の締めつけや痛み
- 息切れ
- 発汗
- めまい
- 吐き気
- 圧倒されるような脅威の感覚
両者は同じ仕組み、すなわち身体のストレス反応によって制御されています。パニック発作では、この仕組みが現実の身体的危険なしに作動します。だからといって体験が現実でなくなるわけではありません。症状は身体的なものであり、気のせいではありません。
異なりやすい点
百パーセントの境界線はありませんが、いくつかのパターンは典型的に異なって現れます。
典型的な違い(保証はありません)
重要:これらの傾向は、振り返りと理解の助けになります。急性の瞬間に診断を下すための道具ではありません。とりわけ女性では、心筋梗塞は典型的な胸痛を伴わず、非定型的に経過することがより多くあります。だからこそ原則は変わりません。迷ったら 119。
正しく見分けることが長期的に大きな違いを生む理由
一度パニック発作を心筋梗塞だと思い込んだ人は、しばしばまた起こるのではないかという恐れとともに生きます。この恐れに対する恐れこそが、パニック障害を動かすエンジンです。そしてそれは、実際に何が起きていたのかを確実には決して分からないとき、とりわけ根強く居座ります。
ここでは、急性の場面の外で、落ち着いて行う医学的検査が役立ちます。心臓と循環が検査され、健康だと確認されていれば、それは次の発作の解釈を根本から変えます。「心臓が止まりかけている」ではなく、「警報システムが理由もなく作動している」へと。これが次の発作からその勢いの一部を取り去ります。
トラッキングが活きる場面
トラッキングは急性の瞬間のための道具ではなく、予防とその後の振り返りに属します。しかし数週間をかけて、多くのことを見えるようにできます。
- 頻度と引き金。 パニック発作はいつ起こるか。特定の予定の前、睡眠不足のとき、カフェインを多く摂った後か。パターンは時間とともに見て取れるようになります。
- 基礎不安の推移。 パニック障害は、合間の絶え間ない緊張によって維持されます。トラッキングは、このベースラインの不安が上がっているか下がっているかを示します。
- 治療の効果。 治療や薬が効いているかどうかは、勘ではなく推移に表れます。
InnerPulse では、不安を気分とは別個の要因として記録し、カフェインや睡眠などの引き金を併せて書き留められます。こうして数週間のうちに、個々の発作の中では見えないままの全体像が浮かび上がります。
あなたの不安の程度を測る最初の手がかりは、GAD-7 セルフチェック が与えてくれます。これは診断の代わりにはなりませんが、位置づけの助けになります。臨床質問票がトラッキングにどう組み込めるかは、PHQ-9、GAD-7 など で説明しています。
急性の瞬間に役立つこと
医学的検査で心筋梗塞が除外され、パニック発作をそれと認識できているなら、それを乗り切るのに役立つことがいくつかあります。
- ゆっくり吐く。 吸うよりも長く吐くことで、ストレス反応がやわらぎます。過換気はしびれを強めます。
- それが何かを思い出す。 「これはパニック発作だ。不快だが、たいていは数分で過ぎ去る。」
- 逃げない。 回避は長期的に不安を強めます。これが曝露を基盤とする治療の核心です。
これらの方法は、適切な治療、たいていは認知行動療法の一部です。治療の代わりにはなりません。
重要な位置づけ
- 迷ったら、つねに 119。 この原則はこの記事のすべてに優先します。
- トラッキングは診断の代わりにはなりません。 検査と治療を補完するもので、それらに取って代わるものではありません。
- パニック発作は治療可能です。 パニック障害は、よく治療に反応する不安障害のひとつです。
安心は知識から生まれ、回避からは生まれない
パニックの厄介な点は、不確かさを糧にすることです。自分の身体で何が起きているかを理解しないほど、それはより脅威的に感じられます。きちんとした医学的検査と、時間をかけた落ち着いた観察が、この関係をひっくり返します。あなたは警報システムに振り回されるのではなく、それを理解するようになります。
そしてまさにこの理解こそが、回避ではなく、恐れに対する恐れから抜け出す道です。
さらに読む
- 考えすぎ:思考のループに何が効くか は関連しています。不安と反すうは互いを煽り合うからです。
- 気分のパターンを見つける は、パニックの引き金を見えるようにするのに役立ちます。
- PHQ-9、GAD-7 など は、あなたのトラッキングに臨床テストを加えます。
- 救急外来でのパニック:Fleet et al. (1996)